建築条件付きの売地とは?知っておきたい注意点
このコラムでは埼玉県加須市で『ウィズママ』ブランド展開するオザワハウスの社長が、建築条件付き売地についての基本知識をアドバイスします。
「建築条件付きの売地」とは何か?
「建築条件付きの売地」とは、土地の所有者が建築する会社を指定して販売する土地のことを意味する場合と、建物に対する規制や条件がある場合の2種類があります。
今回は主に前者の「建築する会社が決めらえている」場合の建築条件付きの売地に関してお伝えしていきます。
なぜ「建築条件」がつくのか?
表向きの主な理由としては、
- 分譲地内の景観を守るため
- 周辺環境への配慮やトラブル防止
- スムーズな建築や住宅ローンの申請
- 土地の売主の意向
などの理由が挙げられます。
ただし多くの場合は土地を仕入れた業者(売主)が、土地だけでは十分な利益を確保できないために、建物で確実に利益を確保するために自社で建築することを条件にしている場合がほとんどです。
建築条件付きの土地を購入する場合のメリットとデメリット
メリット
- 参考プランがすでに用意されているためにイメージしやすい。
- 土地建物の両方を一つの会社が担当するのでいろいろと相談しやすい
- 価格交渉も土地建物の総額で相談することができる(場合がある)
デメリット
- 建築する会社が決まっている場合、自由に建築会社を選べない
- 建物に対する条件が厳しい場合、希望するデザインや間取りが実現しづらい
- 土地に強い会社の建築条件付きだと、建物の品質が劣る場合がある
建築条件付きを解除する裏ワザ
基本的には建築条件を解除することはできません。
しかし先ほどもお伝えした通り、建築条件をつける最大の理由は「建築による利益の確保」です。
ということはその利益分のお金を上乗せすることで建築条件を外してもらって、自分が建てたい工務店やハウスメーカーで建築することができる場合もあります。
通常このような交渉は、建物の担当者を通じて業者同士で話してもらうのが一般的です。個人でお願いしても話すら聞いてもらえない場合でも、業者間の関係やタイミング次第で話が変わることはよくあります。
建築条件付きの売地でも大丈夫な人・ダメな人
建築条件付きの売地でも問題ないどころか満足できる人もいる一方で、絶対に合わない人もいます。その違いをお伝えします。
建築条件付きの売地でも大丈夫な人
建物にはそこまでこだわりがなく、土地のエリアや条件の優先する人にとっては気に入った土地が建築条件付きでも問題はありません。
それどころか既に参考プランが用意されていて、金額を含めてのイメージがしやすいのでメリットの方が大きいかもしれません。
それに多少の間取りや仕様の変更には応じてくれるので、セミオーダータイプの建物だと考えると、時間がかかりお金の不安も残るなかで長期間建物の打ち合わせをするよりは負担も少なくて済みます。
建築条件付きの売地が合わない人
どうしても建てたい会社が決まっている人や、建物のデザインや性能や仕様にこだわりたい人には建築条件付きの売地は避けた方がよさそうです。
どうしても土地が気に入った場合は、余計にお金を払うことを前提に条件を外してもらう交渉をお願いするしかありません。
とはいえ、たまにデザイン力がある会社や良い家づくりをしている会社が、自社の土地を建築条件付きで販売していることもあります。どうしても気に入った土地が見つかった場合は、一度どのような建物を建てているのかを聞いてみるのも良いかもしれませんね。
最後に
いかがでしたでしょうか?
いろいろとお伝えしてきましたが、公開しない大満足な家づくりを成功させるには大前提として、土地探しの前に家づくりを考えて信頼できる家づくりのパートナーを見つけておくことが必須なのです。
そして土地探しに関してもそのパートナーと一緒に行うことをおすすめしています。その理由などはまた改めてお伝えしますね。